好評の書籍

句集 花 修

句集 花 修
曾根 毅著
芝不器男俳句新人賞(第4回)受賞
日常のなかに不意に現われる亀裂――
その向こう側へ手を伸ばし、危機感を孕んだ表現へと結晶させた新鋭俳人の誕生。
東日本大震災後の俳句のアクチュアリティをも問う瞠目の第一句集。

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推理小説月旦 ミステリー全論考
澁澤龍彥著
《深夜叢書社創立50周年記念出版》
幻想・怪奇・恐怖・悪夢・迷宮……ミステリー全論考を集成した“澁澤龍彥ワールド”ヘご招待! 表題作のほか、ポオ、江戸川乱歩、小栗虫太郎、夢野久作、久生十蘭、中井英夫ら偏愛する作家たちに捧げるオマージュ作品群。

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書棚から歌を

書棚から歌を
田中 綾著
明治・大正・昭和をすべて〈昔〉の一語で片づけようとする学生たち。彼と彼女らに、〈今〉に地続きであることを伝えたい!……そんな切迫した想いで短歌にまつわる本の森に分け入り、時代背景や〈今〉との接点を探る。人気連載コラムから150余編を精選。

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キネマの文學誌
齋藤愼爾編
キネマの黎明とシネマの爛熟を観た漱石・啄木・芥川…そして谷崎・乱歩・荷風や澁澤龍彦・三島由紀夫・よしもとばななに至るまで110人余の文学者が、古今東西の映画を讃歌。〈映画史・文学史〉を縦貫する初の試み

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句集 七 耀
吉本和子著
少しおしゃまで悲しく、世の中にいるには繊細すぎるくらい美しい感性の童女がこの本の中でまっすぐ立っている。『寒冷前線』後の第2句集。〈分別もはらりと脱いで更衣〉〈湯ざめして猫呼ぶほのかに雨匂う〉

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梶木剛 未収録評論集1 遺稿集
文学的視線の構図
「心ある読者は〈形のない難所〉を悠然と歩いていく彼の姿勢をかなたにしながら、どれだけふで運びのモデルとしたか、はかりしれない。…梶木剛の魂よ 安らかなれ」(吉本隆明)茂吉・子規・漱石論など28篇収録

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梶木剛 未収録評論集2
文学的思考の振幅
柳田國男、折口信夫への深い造詣、日本近代文学への鋭利な洞察を膂力として、その視野は〈針葉樹林〉から〈女性論〉にまで及ぶ。「爽快な巨視性」(月村敏行)に支えられた畢生の力作評論群。

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梶木剛 未収録評論集3
文学的思念の光彩
吉本隆明を導きの糸とした折口信夫との衝撃的な出会い。事件ともいうべきその邂逅を原点に、実感にもとづく想像力をもって「精神のきびしい格闘」(立石伯)を続けた梶木剛。その全貌を開示する単行本未収録評論三部作、ついに完結。

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詩集白骨を生きる

詩集 白骨を生きる 
原 満三寿著
大震災によって死んだ人々の魂は
どこにあるのか
だれもが白骨と化した世界に
幻出する供花の詩篇

 ――かれらは死んではいない
 なぜならかれらはわたしのなかで
 生きているからだ

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樹 滴
後藤みな子著
長崎への原爆投下による兄の死の衝撃から始まり、崩壊していく家族…。あの遠い夏の日、声なき死者たちへの鎮魂歌を『刻を曳く』(文藝賞)の作家が30年以上の沈黙を破って紡ぐ。「祈りに満ちた叙事詩のような作品」(文芸評論家・田中和生)

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心にのこる旅

心にのこる旅
  旅立ち、死者たちとの対話
宮腰榮一著
ラオスの古都で出会った托鉢の僧侶た ち。南フランスで見つけた小さな美術館。戦争遺跡を訪ね歩き、その風化を憂い、そして震災から立ち上がる石巻に「船出」の希望を託す。亡き人たちの声に導かれ、追憶の旅が始まる。

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詩集 蜜 月
武田多恵子
漏斗の形に開かれた心は悲しみの滴をうけ、生の根源へ深く歩み入る…三十を数える詞華断章は自体が「自作自註」の試み、自分にあけ穴といえよう。孤高の光芒を放つ新たな抒情との出会いがここにある。

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石牟礼道子の形成
新藤 謙著
その文学・人間・思想・社会観の小宇宙不知火海の四季へのあつい想い、人の世のかわらぬ営みを紡ぐ言の葉。現世と幻世を自在に往還する作家・石牟礼道子。〈この世の深淵を幼児にして垣間見てしまった不幸な魂〉の世界を世界史的水位で読み解く。

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ドストエフスキィの〈世界意識〉
立石 伯著
従来論じられることの少なかった『作家の日記』『論文・記録』を軸に据えドストエフスキィの精神の深奥に分け入る、渾身の書き下ろし評論。〈精神のリレー〉を継承する第一走者の疾走を目撃せよ。

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流体めぐり

句集 流体めぐり
原 満三寿著
独往の詩人が開示する俳諧のかたち
詩集『白骨を生きる』(小社刊)に次ぐ〈陸沈の人〉の新句集。
    白骨が白骨を嗅いで冬籠り
   死螢と知らずに闇に手をいれる
  雁行の枯野を行けば消える人
 桃さいて薄笑いする日章旗

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余白の祭
恩田侑布子著
〈第23回「ドゥマゴ文学賞」受賞〉
俳句界の俊英が放つ渾身の俳句論集
「疊みかけてゆく言葉の、
なんという回転の速さ、
切れ味のよさ。しかも
命がけのなまなましさを失わない。」
   (比較文学・芳賀 徹氏推薦)

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句集残響

句集 残 響 
星野高士著
    魂の内奥の響き
自らの内部に鋭敏なる批評家を内在させた知性と感性の俳人、星野高士。『顔』以後の四年間の収穫を収める第五句集。〈一句一句が残響になれ〉との祈念を籠めた伝統派の旗手の絶唱は、人々の心を領することになろう。

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世界みちくさ紀行

世界みちくさ紀行
行方克巳著
〈生き地獄見て来し汗の眼鏡かな〉
俳句界の鬼才が、どこの誰にでも笑顔でカメラを向け、少々の不満すら新しい出会いのように綴った初の世界旅行記。だがアウュヴィッツでは、ただ無言で遺されたものに向かい合う…。海外詠336句と多数の写真を併載。

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