句集 赫赫(かっかく)

句集 赫赫

四六判並製カバー装
発行日:2020/10/8
本文160頁
装幀=高林昭太
定価:2500円+税
ISBN978-4-88032-461-6

渡辺誠一郎著

渡辺誠一郎(わたなべ・せいいちろう)プロフィール

1950年、宮城県塩竈市生まれ。
「小熊座」編集長(1996年より)。
朝日新聞「みちのく俳壇」選者、現代俳句協会員、日本文藝家協会員。
1987年、「小熊座」主宰・佐藤鬼房に師事。
1990年、「小熊座」同人。
1996年、第1回小熊座賞。
1997年、『余白の轍』(第一句集・銀蛾舎)上梓。
1998年、第3回中新田俳句大賞スウェーデン賞(第1句集)。
     宮城県芸術選奨新人賞(1997年度)。
2004年、『数えてむらさきに』(第2句集・銀蛾舎)上梓。
2005年、宮城県芸術選奨(2004年度)。
2014年、『地祇』(第3句集・銀蛾舎)上梓。
2015年、第14回俳句四季大賞(第3句集)。
     第70回現代俳句協会賞(第3句集)。
    『渡辺誠一郎俳句集』(銀蛾舎)。
2020年 『俳句旅枕 みちの奥へ』上梓(コールサック社)。

オビ

原子炉はキャベツのごとくそこにある
誰もみな皮一枚の夏日なり
東京を丸ごとたたく夕立かな
潟波の春や遠い汽笛を口真似す
桜より淋しき息が出てしまう
秋蝶の空気がすでにばらばらで
二番線ホームあの日の秋を見ておりぬ

あとがき(抄)

 本句集には、二〇一四年夏から二〇二〇年春までの作品、四一二句を編成し収めた。単独の句集としては、『地祇』に続く第四句集にあたる。
 この間、東日本大震災から九年が過ぎた。そこに突如、新しいウイルスが地上に蔓延し始めた。天変地異は常の事だと改めて思う。ただただ生き延びる他ない。
 私といえば、あまり代わり映えのしない日々が続いている。強いて変わったことといえば、震災への体験を、少しでも内面化に努めるようになったことであろうか。そして母を失い、愛犬の死があった。
 集名は、<赫々と闇に爪掻く老蛍>からとった。

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